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2023.4.20

  • #社内の取り組み
  • #スマイルハント

Smile Hunt 竹内 オサムさま

学校法人 大覚寺学園
京都嵯峨芸術大学
芸術学部デザイン学科

竹内 オサム(たけうち おさむ)さま

華やかな広告制作の現場から、一転、地方大学の教員へ。リーマンショックを機に、自分の想像していた人生と全く違った人生を歩くことになっても、またそれも人生と楽しんでおられる刺激的な竹内先生にスマイルハントです。

天狗誕生

「京都堀川高校と言う普通の学校から、芸術大学に進ん
だのが人生の狂い初めかな。」と竹内先生。学生時代か
ら取り組んだイベントの仕事の成り行きで広告業界へ。
その仕事が大成功をおさめ、大阪では若手のホープ的な
存在になっていたそうです。そして誘われるがままに会
社も移り、気がつくと受賞した広告賞の数は、両手両足
の指をフル稼働しても追いつかず、年収も30代前半で大
台を超えていました。
バブル景気も手伝って「周りから見たら天狗と言う別の
生き物に見えていたかも…」と、今だから客観的に見れ
ると話されました。

 

行けるとこまで行く。

40歳を過ぎる頃、当時所属していたM下電器グループの
広告制作会社で取締役にと声がかかったけれど、当時は
自分のスケールが企業内に収まるわけもないと、その話
を蹴って独立へ。オーナー&デザイナーとしてホンダ、
メルセデス、サントリーといった企業の広告に携り、所
有していたクルマはメルセデス、アルファロメオ、ポル
シェ、ハーレー。永遠にこの生活が続くと思っていた!
ようですが、契機は突然やってきました。リーマンショ
ック。クルマも、住居も、知人も、自分の周りからどん
どん無くなっていったそうです。

 

窮地を楽しむ

「自己破産を覚悟したとき、拾ってもらったのが今の大
学です。」東京を離れることはデザイン業界引退を意味
することなので苦渋の選択だったと話されました。
「知ってましたか?定職があると自己破産もできないん
です。」と、窮地も絶好の機会だと教員生活に入り、鎌
倉と京都の2重生活も面白い経験と笑っておられます。
今は、教員職が面白くて仕方がない様子。
「教員が楽しんでいるので、学生も楽しいはずです。
クラスの半分が賞をもらうくらい優秀な学生が集まって
いるので、楽させていただいてます。」
うれしそうに話されるお顔は「第二の竹内」でも誕生さ
せるおつもりにも見えました。

浄美社と京都嵯峨芸術大学のコラボカレンダー

カレンダーの機能性だけにこだわるのではなく、オリジナリティがあり“手に取って感動できる”
“驚くようなものにしたい”と考え、京都嵯峨芸術大学の学生に2015年のカレンダーのデザインを依頼することになりました。
色は2色だけの印刷でしたが、糸を使ったもの、向きや設置に工夫が施されたものなど、計8種類の個性豊かなカレンダーができあがり、大変好評でした。

先生の名言

パッケージデザイン・エディトリアルデザイン・サインデザインなど、どんどん必要のない時代が目の前にあって、いつも通りのカリキュラムでいいのか、デザイン学科で何を教えるか。
先生はずばりこれだと話されました。
①マーケティング+プレゼンテーション能力
②発想力
③コミュニケーション理解力
なるほど、結局は人間力の構築なんでしょうか。とても勉強になりました。

2時間弱、話は途切れることなくアッという間の会談でした。ともかく人生ドラマがすごくて、只々呆気にとられて終了で~す。